外壁カラーシミュレーションって意味あるの？
同じ色でも全然違って見える!?【色選びの盲点】
こんにちは、一級建築塗装技能士・一級鋼橋塗装技能士・外装劣化診断士の根岸です。
今日は「カラーシミュレーションって実際どうなの？」というテーマでお話ししたいと思います。
最近は、
外壁塗装をされる方の多くが「カラーシミュレーション」を活用されています。
実際に塗る前に色のイメージが確認できる便利なツールですが、
注意しないと意外な落とし穴があるんです！
実際に塗ると「なんか薄く見える…」問題
カラーシミュレーションをして、「これだ！」と決めた色を実際に外壁に塗ってみたら…
「あれ？思ったより薄いかも」
「もっと濃くなると思ったのに…」
こういった声、実はけっこう多いです。
これは「面積効果」といって、大きな面積に塗ったときに、色が明るく薄く見えるという現象が原因なんですね。
たとえば、
シミュレーション上で見たときにはちょうどよかったグレーが、
実際に建物全体に塗ると「思ったより白っぽく見える」なんてこともあります。
なので最初から少し濃い目の色を選んでおく、というのもひとつのコツになります。
季節によっても「色の見え方」が変わる!?
ここで、もうひとつ見逃せないポイントをお伝えします。
実は、季節によっても外壁の色の見え方が変わるんです。
なぜかというと、太陽の高さや光の入り方が季節で違うからなんです。
冬や秋は、太陽の位置が低くなるため、建物全体に柔らかい光が広がりやすく、全体的に均一に光が当たります。
そのため、色が落ち着いた印象になりやすいです。
一方、夏は太陽の位置が高くなるので、日陰になる部分が増え、光が強く当たる場所と当たらない場所の明暗差がハッキリしてきます。
これによって、
色が濃く見えたり、コントラストが強く見えたりすることもあるんです。
つまり、
季節によって「同じ色でも全然違って見える」ことがあるというわけです。
色を選ぶときには、こうした光の角度や明るさの違いもぜひ意識してみてくださいね。
近隣の家の色によっても見え方が変わる!?
さらに意外と見落としがちなのが、「周囲のお家との対比」です。
たとえば…
お隣が真っ白な外壁だった場合、
自分の家をちょっとだけクリーム色にすると、思ってた以上に黄色っぽく見えてしまうことがあります。
逆にお隣が黒っぽい家だった場合、
自分の家を白系にしただけで、ものすごく明るく浮いて見えることもあります。
これは「対比効果」と呼ばれ、周りの色とのバランスによって自分の家の色が強調されたり、
印象が変わったりする現象です。
色を決めるときのチェックポイント！
失敗しない色選びのためには、以下のポイントをぜひ意識してみてください。
ポイント1：カラーシミュレーションは“参考程度”に
実物の色見本板（A4サイズ以上）を屋外で、太陽の下で確認しましょう。
できれば午前・午後・日陰など、さまざまな条件で見てみると◎！
ポイント2：近隣の家の色を意識する
街並みや隣家とのバランスも大切です。
調和のとれた色を選ぶことで、落ち着いた外観になります。
ポイント3：プロのアドバイスも活用しよう！
僕たち職人は、現場で何百棟もの塗装を見てきています。
「この立地、この方角、この季節なら、この色が映える！」という視点もあるので、遠慮なくご相談ください。
まとめ：色は“見る環境”で大きく変わる！
外壁塗装は家の印象を大きく左右する、大切なリフォーム。
その中でも「色選び」は、暮らしの快適さにも直結してきます。
カラーシミュレーションは便利なツールですが、
面積効果
対比効果
季節による光の違い
これらを知っているだけで、色選びの失敗はグンと減らせます。
「何年経っても気に入ってる」そんな外壁カラーに仕上がるよう、
しっかりサポートさせていただきます！
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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